崖の上のポニョ感想。災害への住民の適応力が高い!ツッコミ不在のスカシ漫才

こんにちは!いわきのブロガー・まだやるよです。
最近はいいペースで更新できております。「とにかく書く」の精神ですね。
世の中の流行りよりは、自分が見たものから扱っていく。
映画感想第2回目は『崖の上のポニョ』の感想です!
■ 目次 1.子供の仕草で可愛い 2.大災害 3.住民が動じない 4.まとめ 5.最後に紹介しておきたいこと |
1.子供の仕草で可愛い

私にとって最もなじみ深いジブリ作品は『もののけ姫』なのですが、
97年のもののけ姫と比べても08年のポニョは、色使いがシンプルで、簡略化された線画だったので、対象年齢を低めに設定した作品だと思っていました。
しかし、そうではなかった!
ポニョの人間体の仕草が一々可愛いのです。
あれは間違いなく、親世代が食いつく描写ですよね。
宗介がしっかり者として描かれている分、存分に子供らしさを発揮するポニョが愛くるしいです。
嵐の中、宗介の家に招かれて、非常灯を持ち上げてはしゃぐ姿や、インスタントラーメンを食べる姿を微笑ましく見ていました。
また、キャラクターを描く上で「ギャップの大切さ」はよく説かれる話ですが、
・第一形態(魚)→普通
・第二形態(半魚人)→気持ち悪い
・第三形態(人間)→可愛い
を狙ってデザインしたのであるならば、大成功と言えるのではないでしょうか。
素直に可愛いと思えない第二形態ですが、仮に無意味な手抜きだったとしても、役立つ結果になったと思います。
2.大災害

物語の中盤、海が荒れ嵐を迎えた夜。宗介と母親のリサは、職場である老人ホームから強引に帰宅を試みます。
職場で待機していた方が安全であるにも拘らず、波が押し寄せる道路で車を走らせるのには理由がありました。
宗助の父親は貨物船の船長をしているため、崖の上にある自宅が灯台の役割を果たしていたからです。
この帰路は本当に危険な状態なんです!
アニメ作品とは言え、昨今の自然災害の情報を得た大人が観たら、ヒヤヒヤするレベル。
現代が舞台になっていることも、余計にそう感じさせてしまう原因でしょうね。所謂、ファンタジーであればワクワクしながら見ることが出来たかもしれません。
そして、最終的には町ごと沈んでしまいます…!
不思議な力が働いているだけ、もしくは、宗介の精神世界。そう思いたいほどの絶望。崖の上にあったはずの自宅が床下浸水してしまう水位です。
ここから、宗介とポニョは船でリサを探しに出発します。
余談ですが、このシーンで登場する巨大魚について。いわきの水族館アクアマリンには「ダンクルオステウス」の実物大の模型が飾ってあります!
3.住民が動じない

「アニメ映画だから」の一言で片付くのかもしれませんが、津波や水没に対する住民のリアクションが薄いです。
災害への適応能力がとにかく高いです。
もちろん、物語を進める上で省略する必要はあるのでしょうが、しっかりサバイバルしているんですよね。
そんな中、老人ホームの利用者の一人であるトキさんは割と正常。一見すると意地悪なお婆さんなのですが、唯一ツッコミが機能しています。
町の人達は淡々と避難をしているようですが、普通に考えたらおかしなこの状況。「大衆の適応」がボケとなり、異議を唱えるツッコミが他にいません。
さながら、スカシ漫才!(昔のとろサーモンのネタ好きでした。)
まあ、例えはしっくりこないかもしれませんが…。
しかし、トキさんも最後にはほかの老人たちに呑まれてしまいます。魔法が存在する世界観なのでトキさんに罪は無いんですけどね。
見方によっては、既に住民は全員死亡していたと受け取ることが出きます。それを、魔法で元通りにしたことで話の筋は通ります。水中でのポニョの母親とリサのやり取りは、死後の世界ということですね。
この部分ははっきりさせないことで、より良い作品になったのだと思います。
最後に、一押しのキャラクターを。宗助の母親リサが一番肝が据わっている。かっこいい。誰よりも動じていませんでした。
あれくらい逞しくありたいものです。
4.まとめ
・不思議な事が起きても深追いしない。スカシ漫才的な映画。 |
5.最後に紹介しておきたいこと
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